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インティマレーザーの研究論文紹介1

このページでは、インティマレーザー治療の研究結果を紹介します。
GSMや腟のゆるみ、尿もれ、性交痛の改善効果を報告している研究が多いです。

 

GSMのすべての症状と尿もれに効果あり

Pitsouni E, Grigoriadis T, Falagas ME, Salvatore S, Athanasiou S. Laser therapy for the genitourinary syndrome of menopause. A systematic review and meta-analysis. Maturitas. 2017;103:78-88. 

この研究論文は、閉経後の女性におけるGSMに対するレーザー治療の有効性を系統的にレビューし、メタ解析を行ったものです。
様々な研究論文を網羅的に収集し、その結果を統合する分析をメタ解析と言います。

主なポイントは以下の通りです。
14の研究(計542名の参加者)が分析対象となった。
GSMの全ての症状(乾燥感、性交痛、掻痒感、灼熱感、排尿痛、尿意切迫感、頻尿)および尿失禁が、一貫して有意に改善した

生活の質(KHQ)、性機能(FSFI)、全体的な性的満足度も有意に改善した。
腟健康指数(VHIS)や腟成熟値(VMV)の改善も認められ、局所の病態生理が閉経前の状態に近づいたことが示唆された。

結論として、レーザー治療はGSMに対して有望な治療法であり、症状の軽減や生活の質の改善、膣粘膜の状態改善をもたらす可能性が示唆されました。

外陰部の痛みに有効性・安全性・満足度あり

Trutnovsky G, et al. Microablative Erbium: YAG Laser Therapy for Vulvodynia - A Report on Efficacy, Safety, and Treatment Satisfaction. Sex Med. 2021;9(6):100432.

この研究は、外陰痛症に対するエルビウムYAGレーザー治療(インティマレーザー)の有効性、安全性、および患者満足度を検討したものです。

主なポイントは以下の通りです:
35名の女性が少なくとも1回のレーザー治療を受けた。
治療の副作用は全体的に軽度で、平均疼痛スコアは2.4±1.9(NRS)だった。
治療満足度は良好で、平均総スコアは27点(可能範囲8-32点)だった。
最後のレーザー治療から1ヶ月後、外陰部の綿棒テストによる疼痛スコアは、治療前の6.1±2.6から3.1±2.6に改善した。

74%の女性(26名)が症状の改善を報告した。
9-12ヶ月後のフォローアップでは、66%が継続的な症状改善を報告したが、レーザー治療を受けなかった32名の対照群との間に有意差はなかった。

結論として、エルビウムYAGレーザー治療(インティマレーザー)は外陰痛症患者にとって安全で受け入れられやすい治療法であることが示されました。この研究は、外陰痛症の治療に新たな選択肢を提示していますが、その効果の限界も示唆しており、多角的なアプローチの重要性を強調しています。

性交痛・乾燥・刺激感・おりものに効果あり

Gaspar A, et al. Lasers Surg Med. 2017;49(2):160-168.

この研究は、閉経後の女性における外陰・腟萎縮症候群(GSM)に対するエルビウムYAGレーザー(インティマレーザー)治療の有効性を、従来のエストリオール局所療法(腟剤)と比較検討したものです。

● 方法
レーザー治療群とエストリオール治療群の2群に分け、8週間の治療を行った。

主な研究結果は以下の通りです:
● レーザー治療群では、GSMの症状(性交痛、乾燥感、刺激感、慢性的なおりもの)が18ヶ月後まで有意に改善した。
● エストリオール群では6ヶ月後まで改善がみられたが、12ヶ月後には効果が減弱した。
● 腟粘膜の成熟度や膣pHの改善も、レーザー群でより顕著かつ持続的だった。(レーザー治療のほうが効果的だった)
● 組織学的検査では、レーザー治療後に血管新生や結合組織の再構築が認められた。(粘膜に治療効果が表れた)
● 両群とも副作用は軽微で一過性だった。
● 結論として、エルビウムYAGレーザー治療(インティマレーザー)は従来のエストリオール療法よりも効果が高く、持続期間も長いGSMの新しい治療選択肢となる可能性が示唆されました。

腹圧性尿失禁(尿もれ)に効果あり

O'Reilly BA, et al. Int J Gynaecol Obstet. 2024;164(3):1184-1194.

この研究論文では、腹圧性尿失禁(SUI)に対するエルビウムYAGレーザー治療(インティマレーザー)の有効性と安全性を評価した多施設無作為化二重盲検偽治療対照試験について報告しています。

● 方法
尿流動態検査でSUIと診断された女性110名を対象に、実際のレーザー治療群と偽治療群に無作為に割り付けた。
1ヶ月間隔で2回の治療を実施し、主要評価項目は6ヶ月後の1時間パッドテストとした。

主な研究結果は以下の通りです:
● レーザー治療群では偽治療群と比較して、治療成功の可能性が3倍以上高かった(OR 3.63, 95% CI: 1.3-11.2, P = 0.02)。
● 生活の質(KHQ)、性機能(PISQ-12)、患者の主観的評価(PGI-I)においても、レーザー治療群が有意に優れた改善を示した。
● 副次的評価項目として、12ヶ月後の治療効果の持続性、SUI重症度(ICIQ-UI SF)、有害事象の発生率と重症度、疼痛(VAS)などが評価され、レーザー治療は、偽治療と比較してSUI症状を有意に改善させた。
● 結論として、この研究はエルビウムYAGレーザー治療がSUI患者に対する非外科的治療選択肢として考慮されるべきであることを示唆しています。この治療法は、従来の保存的治療が奏功しなかったSUI患者に新たな選択肢を提供する可能性があります。

GSMに効果的

インティマレーザーはGSM(閉経後尿生殖器症候群)に効果的?か検証した研究成果です。
この研究では、GSM患者40人にレーザーの効果が検証されました。治療後12ヶ月まで、すべての患者において「腟の乾燥」と「性交痛」が有意に減少していました。
また、性生活の改善(性交回避の評価)も有意でした。重篤な副作用は報告されず、治療満足度が非常に高かったと報告されています。(Bojanini JF. Journal of the Laser and Health Academy 2016:1;35-40.)

 

 

 

作用の紹介動画

インティマレーザーの作用を動画で説明したYouTube動画をご準備しました。

動画はこちらからご視聴いただけます。

 

料金・回数・リスク・副作用の説明

インティマレーザーは多くの方に効果的な施術ですが、いくつかの注意点、リスク、そして副作用があります。これらを理解し、適切に対応することが大切です。
また、当院の標準的な料金・回数などの情報を提供いたします。

料金
  • 1回:44,000円~99,000円
  • カウンセリング(相談):無料。必ず、施術希望日よりも前の日までにカウンセリングを受けてください。
回数
  • 標準的な治療間隔:1~3か月
  • 回数:1~6回(症状・カウンセリング内容によって、モードが異なりますので必ず事前にカウンセリングを受けてください。
注意点

以下に当てはまる方は施術を受けていただくことができません

  • 妊娠中・授乳中の方、悪性腫瘍のある方
  • ペースメーカーを使用している方、麻酔でトラブルのある方、てんかん発作の既往のある方
  • ヘルペス・カンジダのある方、腟粘膜に炎症、傷がある方
  • 光感受性を高める内服または外用をしている方(金・白金ナノコロイドを含む)
リスク・副作用
  • 腫れ、むくみ:インティマレーザーの治療では多少の腟壁の腫れ(むくみ)がほぼ確実に発生しますのでご注意ください。多くの場合、全く痛みはなく、1~2日で消失します。
  • 施術後の違和感や痛み:施術後、軽度の違和感を覚える方もごくわずかですがいらっしゃいます。この症状は1週間ほどで自然と治まります(約4%)。
  • おりものの増加:おりものが増加する症状が発生する方もおられます(約5%)。一般的に1週間ほどで自然解決します。
  • 少量の出血:腟の内壁には個人差があるため、少量の出血が発生する方もいます(約3%)。すぐに止血されるほか、少量であるため衛生面などの問題はございません。
  • 一過性の尿失禁:一過性に尿失禁症状が発生する方もおられます(約3%)。

これらのリスクや副作用は個人差があり、また施術の環境やご自身の体調によっても異なります。施術を受ける前に、医師や専門スタッフとしっかりと相談し、自身の状態や健康状態を正確に伝えることが大切です。また、施術後に何か異常を感じた場合は、すぐに医師の診察を受けてください。

 

情報提供

インティマレーザー機器は医療用に作られ海外では承認されている国もありますが、日本での薬機法上の承認を受けておりません。
保険は適用されませんので自費診療となりますことをご了承ください。

 

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