血液検査
不妊治療の血液検査
不妊治療の一環として血液検査行います。
血液中の月経に関するホルモンを測定することで、卵巣機能低下や排卵障害の原因が分かる場合があります。
また、甲状腺機能異常があることで排卵障害や流産の原因になる場合があります。
クラミジア抗体測定
クラミジアは子宮頚管から卵管の方へ感染を広げていきますが、卵管周囲で炎症をおこすと、癒着して卵管狭窄や閉塞の原因となり、不妊症に繋がります。
クラミジア抗体の検査は、既往の感染を反映し、治療後も陽性が持続するため、今の感染の診断や治癒判定には適しませんが、抗体価が高いと骨盤癒着の頻度が高くなると言われているため、不妊症のスクリーニングには有用とされています。
甲状腺検査
甲状腺機能の低下や亢進が、不妊や流産などと関わっていることが指摘されています。
甲状腺機能低下と不妊症の関係
甲状腺機能低下だからといって必ずしも不妊症になることはありませんが、甲状腺機能低下状態が続くと、月経不順などの異常が起こり、妊娠しにくい状態になることがあります。
また、甲状腺機能が低下すると視床下部からの甲状腺刺激ホルモンの分泌が亢進することでプロラクチンというホルモンが刺激されて高くなります。高プロラクチン血症になると着床や妊娠維持に関係する場合があります(プロラクチンは、着床や妊娠維持に必要なホルモンです。
高プロラクチン血症は排卵障害や黄体機能不全の原因となり不育症の約15%が、高プロラクチン血症と言われています)。
甲状腺ホルモンは胎児の発育にも大切
胎児は自身での甲状腺ホルモン産生能力がないため、母親から移行する甲状腺ホルモンに依存しています。
このため、母親の甲状腺機能が低下したまま妊娠すると、流産の可能性は通常の妊娠よりも高くなると言われています。
橋本病の方では、妊娠中の甲状腺ホルモンの服用量は普段よりも多く必要になることがあります。
妊娠すると妊娠前よりも多く甲状腺ホルモンを必要とするため、健常な女性でも妊娠10週以降に甲状腺ホルモンは低くなることがあります。
そのため、もともと甲状腺機能が低い方は妊娠中の甲状腺機能低下を起こす可能性があり、こまめな経過観察が必要です。
甲状腺のホルモンの値によってはお薬を調整する必要があります。
妊娠が判明した場合は一度専門のクリニックの受診をお勧めしております。
当クリニックでの採血結果について
当クリニックでは、当日に結果が必要な検査に関しては、1時間程度で結果が出ます。
診察後に採血が必要になった際には、お待ちいただくことがあります。
なお、17時以降の採血になるとその日には結果の説明ができかねますのでご了承ください。
※採血が必要な際には、診察の混雑状況によって診察時間が前後いたします。
※検査内容によっては当日に結果が出ない場合もあります。
こちらもチェック